弁護士アラタの事件録 精神科医のアドバイスとともにおさえる 離婚相談&受任の心得 / 田畑 淳 (著), 森田 桂子 (著)

複数のありそうな架空の事例に対し,若手弁護士のアドバイスを途中でベテランが修正する,という形の事例解説に加えて,それぞれの事例について精神科医の方がコメントをする形で書かれている本。面白そうだなと思ったのと,離婚事件も,いつ振られてもおかしくないのとで買って読んでみたもの*1

 

*1:この点に関して,「はしがき」で「仮に企業法務専門の弁護士であっても,知人の離婚について相談されることすらなくキャリアを終えることは稀だろう」という指摘がなされているのには,頷くところである

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刑事弁護人 (講談社現代新書) 新書 / 亀石 倫子 (著), 新田 匡央 (著)

令状なしのGPS捜査の違法性を認めた大法廷判決を勝ち取った弁護団のリーダー格の亀石先生が,この判決に至る過程について,書かれた本*1

 

この事件というと,個人的には,この事件の解説が乗るという刑訴法百選10版が合格した年の司法試験直前に出たのを思い出す。試験直前に出るので,見るべきかどうかそれなりに悩んだが,気になったので,某予備校の書籍部で,急いで購入したのだった。急いで中を見ると,百選の標準的なフォーマットに反して,1事件に6ページを費やし,しかもアメリカの判例への言及が多いという,掟破り感たっぷりの記事で,めまいを禁じ得なかったのをどうしても思い出す。当然のことながら,その時は読んでも頭に入らなかったのだが…。

 

*1:一部で話題になっていたように,カバーが二重になっていたが,これは諸々の大人の事情によるものと思われる

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BLJ 2019年8月号

速さ重視で,読んだところの感想をば速報的に。例によって呟いたものに基づくけど*1

*1:ちゃんとしたコメントを書きたいところではあるのだけど,こちらの状況からそれが難しいので,こういう形にしようかと。こういうことでもしないとなかなか読む気にも慣れなさそうので…

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やってみないとわからないのだが…

やってみないとわからないことが多い,というのが最近の実感。特に訴訟とか登記とか。

 

訴訟とかであれば,モノの本に色々書いてあるけど*1,書いていないことも多く,特に細かい手続的なことまで細大漏らさず書いてあるということはないので,何をするにしても,大概やってみないとわからないことに出くわす印象。

 

もっと?があるのが登記で,司法書士さんの領分というべきところ,諸般の事情で自分でやろうとすると,細かいところで?が残る。

 

いずれの領域についても,弁護士なんだからわかるだろ,みたいな物言いを役所側からされることがあるけど*2,法律論というよりも実務の便宜とかも絡むので,論理的に考えてわかるような話でもなく,法曹だからわかるという話でもないと思う。

 

そういう細かいレベルの話だと,全国的に統一も取れていないので,Aの役所でOKでもBの役所ではNGとかいうことも生じかねない。

 

試行錯誤してなんとかなるならまだ良いのかもしれないが,依頼者がいたりすると試行錯誤も容易ではない。 なんとかならないものかと思う今日このごろ。

*1:書記官実務本(Iしか持ってないけど)とか圓道先生の本とか京野先生の本とか色々書いてあるけど,この辺りを見てもなお,細かいところで迷う

*2:登記とかは対面の相談は不可,書面での相談のみという話になるし…

最初の一歩?

恥ずかしながら,まったくフォローしてなかったけど,弁護士ドットコムのニュースで気づいた。

www.bengo4.com

世間的には,課徴金の減免率を調査協力の度合いに応じて変える*1という方が関心があるのだろうし,それはそれで妥当なところではあるのだが,個人的には秘匿特権の方に関心がある。

www.jiji.com

 

*1:ある意味では課徴金額を裁量性にしたという見方も可能なのだろうか…

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