いる場所の築き方?

何のことやら。呟いたことを基にメモ。

 

(あらかじめのお断り。以下はこちらのこれまでの体感に基づくもので、異論などがあるのはいうまでもない。また、こちらの現在過去未来の実際の行動について高い棚の上に上げた物言いであることも付言する)

 

…煎じ詰めれば、例によって、無限定で射程の大きすぎる言明には警戒感を覚えてしまう、というだけのことなのだが...。

 

転職直後に何をすべきか、というのは、職種を問わず、転職する際には気になるところだろう。心理的な意味で、新天地で自分の居場所を作る(「武勲」に例えられるのも理解可能だろう。)意味でも、そういうことは意識せざるを得ないだろう。

 

企業内法務では、そういう意味では、何をするのがよいのか。契約法務ではないかという指摘に接した*1。一見するともっともに見える。一定の範囲では妥当する話なのは否定しない。

 

とはいえ、これが常に妥当する話かというと疑問がある。

 

そもそも、企業で法務と名前の付く部署で常に契約法務をしているとは限らない。契約作成・審査については事業部門に委ねている場合もある。こちらの経験した範囲では初職はそうだった。そういう「法務部」に入って、契約法務のスキルで何ができるだろうか。一切何もできないとは思わないものの、何ができるかそれ自体、直ちには明らかではないだろう。さらに、仮に前記の意味の契約法務を所管している部署であったとしても、ビジネスモデルや商流が複雑な場合や規制業種で適用される規制事態が複雑な場合は、それらの十全な理解(それには時間がかかるのは言うまでもない)無しに、適切な契約審査ができない可能性もある。そういう場合には、契約審査で直ちに自分の居場所が築けるかというと疑問なしではない。

 

さらに、そもそも転職する際にどういう職位で転職するかによっても話が変わることも想定可能だろう。部門長で転職するような時に、契約法務で何ができるかできないかということが問題になるとは俄かに思い難い。

 

・・・そんなこんなを考えると、都度の状況によるとしか言えないのではないかという気がする。個別状況ごとの差異が大きいときに、過剰な一般化は却って誤導にならないかと懸念する。ある程度の影響力を有している人間がその種の誤導をするのであれば、さすがにまずいのではないかと感じる。

 

最後に、僕自身のこれまでについて、直ちに、だったかはさておき、それぞれの勤務先において、自分の自社内での立ち位置がどうやってできたか、こちらの主観と記憶に基づき、差し支えない範囲でメモしてみる。

2社目の時は、特に何か、というものがあった記憶がない。既に忘却の彼方に去って行っただけかもしれないが。

3社目では、複数のM&Aの直後に入社だったので、PMI周りでの貢献(詳細は略)で社内での立ち位置ができた気がする。

4社目では、工場の廃止に伴う諸々がそれだった。

現職では、部署の再構築とか仕組み作りとかそちらだった気がする。

 

いずれも契約法務ではなかったから、余計に上記のようなことを感じるのだが。

*1:例によって指摘の主に文句をいう趣旨ではないのでリンクなどはしないでおく