転職面談で訊くべきことについて

例によって、二次妻・無双御大の呟きを見て脊髄反射的に思ったことをいくつかメモしてみる。例によってこちらの経験の範囲*1に基づくもので、異論などがあり得ることはいうまでもない*2

 

企業内法務*3は、企業ごとに色々なところが異なっているので、変な前提を置かずに、転職面談時には、時間などの制約の許す限り、できるだけ細かく確認した方がいいと考える。

 

再三呟いているが、そもそも、法務という名称を冠した部署が何をして、何をしていないのか、も企業ごとに異なり得る。他方で、法律を使う業務も、どこかの部署がそれを担当しているのは当然として、それが、法務という名称を冠した部署なのか、それ以外なのかも*4、企業ごとに異なると思っている方が無難と感じる。

 

それ以外の制度についても、同様のことが当てはまる。当節流行りの片仮名系の技術(判例・文献データベースなどを含むがこれらに限られない)の使用の可否、外部団体(経営法友会等)への加入の有無・それらの会合への参加の可否(条件が付く場合の条件の中身*5)、蔵書量、購読している雑誌及びそれらの回覧の有無、外部専門家へのアクセスの容易さ*6、法務部門内部での人事異動・頻度*7、法務部門以外への異動の可能性*8、そういうあたりも異なる可能性がある。待遇の違いについてはいうまでもない*9

 

転職活動中は、時間の制約があって、こうした点を全部確認しようとするのは、正直なところ難しいと言わざるを得ない。とはいえ、入ってしまってから後悔するのもできれば避けたいところ。なので、優先順位をつけて、自分にとって必須の事柄については、臆せずに確認しておかれるのが良いと考える。

*1:今いるのは5社目で、2社目以降はメーカーで、1社目も含めて2Cの企業の経験はない。

*2:過去に同じことを書くなどしたかもしれないがその点はご容赦を。

*3:以下資格の有無は問わないものとする。

*4:この辺りは以前こちらにメモしたことが有った。

*5:内部報告を要求されるケースもあり、その負担故に参加に二の足を踏むことも想定は可能だろう。

*6:内製の割合ということになろうか。内製で対応できるだけの体制にないにも拘わらず、内製での対応を余儀なくされて、結果的にストレスフルな状況におかれる可能性もゼロではないだろう。

*7:ずっと固定化というのは人間関係が煮詰まることもあるので、内部で動くというのは悪い話ばかりではない。人数が少ないとそういうこともないのだが。

*8:所謂JTCだと、少なくとも表向きは、そういう可能性込みでの総合職採用となることが多いと認識しているが、実際にそういう異動があったのか、という点は確認する価値があるだろうし、仮に実例があったとして、異動先でどういう業務に従事しているのか、というあたりまで確認してみると良いかもしれない。海外子会社に異動(出向)していて、やっているのは実は海外法務だったというような事例であれば、その一例だけで即断できるかどうかはさておき、必ずしも悪い話ではないという評価もあり得るだろう。

*9:ここでいう待遇には、給与賞与諸手当、労働時間、負荷量、休暇、キャリアパスなどを含むがこれらに限らない。イマドキだと、所謂テレワークの有無・手適用範囲や、出勤時の執務スペースの大きさ等も含まれるというべきだろう