密行性の確保について

何のことやら。呟いたことを基に益体もないメモ。

 

内部通報の対応など、一定類型の業務においては*1、自分たちが今何をしているのかを特定の相手に対して極力知られないようにする必要が生じることがある。こちらの動きについての情報がどこからどのように出回るか100%予測がつくわけではないし、その情報からこちらにとって不利な対応を相手方が講じる可能性もゼロではないことがあるから、相応の注意が必要になることがある。

 

そういう場合には、通常であれば、明晰性が求められるところでも、それと反する対応が必要となることもあろう。

 

例えば電子メールでも、明晰性の観点からすれば、件名のところで、どういう案件で、どういう相手からのメールかがわかることが望ましいことが多いように思う。しかしならが、上記のような案件との関係ではそうとは限らない。秘匿性の要請が高い場合には固有名詞とか案件の性質が分かる記載は避けるべきだろう。受取人がメーラーを立ち上げたまま離席している時に着信してそれを他の人間に見られたらどうするのかを考えるべきと思う*2。チャットやSNSの類についても同様であろう。チャット等の着信がいきなり画面で出るような設定になっている相手が大人数前にプレゼンをしているときに、機微な内容を含むチャット等を送ったらどうなるか、を考えれば問題点は想像しやすいのではないか*3

 

そういう場合に、相手などにコードネームを付す場合もあるが、コートネームの付け方から一定の推測が可能だったり、コートネームをつけるような事態が生じていることそれ自体から、余計な推測がなされる可能性もあるので、取り扱いが難しい気がする。

 

この辺りは個別具体的な状況に応じて、どこまでの密航性の確保が必要か、誰に何を知られたくないのか、の具体的な検討が必要であり、その検討結果に応じた対応が必要になるものと考える。

*1:M&Aなどやインサイダー取引規制の適用可能性を考えるべき業務等も想定可能だろう。

*2:要するにそういう状況下で気まずい経験をしたことがあるから、こういうことをいうわけなのだが...。

*3:プレゼン中にチャットの類の着信が表示されることはまま見るところである。一度外部の弁護士さんにteams経由で講演を頼んだ時に、その先生の秘書の方から接待についての問い合わせのチャットが飛んできたのが表示されたのを見たときには、こちらに実害があるとは思えない内容だったこともあり、苦笑を禁じ得なかった。