商標法 第2版 (日本語) 単行本(ソフトカバー)/ 茶園 成樹 (編集)

アフィリエイトは電子版になっているが、こちらが目を通したのは紙のもの

一通り目を通したので感想をメモ。

 

業務上商標法を使うことがある反面、今まで商標法の教科書の類を読んだことがなかったので、読んでみた。法学になじみのない読者が本書を手に取ることも想定して基本的な法学用語についてコラムで解説を加えるとか、章ごとに冒頭にポイントの記載があるとか、ところどころにまとめの表があるとか、巻末に重要条文・判例一覧があるとか、初学者向けの配慮が随所に見られて、その点は良いと感じた。

 

とはいえ、共著の教科書の宿命とまでいえるかどうかはともかく、叙述が淡々としていて、読み進めるのがシンドイ感じだった*1。正直どこまで頭に入ったか怪しいところ。コンパクトにまとめることを優先したからか、商標の実例とか裁判例の具体的な事実の類が出てくることも控えめというところも、前記の印象の原因なのかもしれない。教科書で判例集とかと一緒に授業で読み進めるというような使い方を前提にしているということなのだろう。そういう意味では、判例集と並行して読む*2のが良いのかもしれない。機会があればそういう読み方をやってみたいところではある。

 

 

*1:文章に謎のグルーブ感のあった某書の対極にあるというべきか

*2:百選が今度出るらしいし