最近の何だか(2019年11月上旬)

例によって雑多なメモ。

  • 一見すると一律に定義されているようでされていない言葉というのは相応にあって、「企業法務」という言葉もおそらくそれに含まれるものと感じるところ。「企業法務」に何らかの意味で関わっている者同士の間でも、論者ごとに見ている「企業法務」が異なると、話が噛み合わないことがある。その点に自覚的であるのと、そうではないのが透けて見えるのとでは、論者に対する信頼感が異なってくるのはやむを得ないことなのだろう。
  • 企業内で、「企業法務」の担当者に持ち込まれる問題の中には、純然たる法律問題といえるものと、それ以外とが渾然一体となっていることが往々にしてあるというのが個人的な経験則。仮に、両者を截然とわけることが可能であったとして、前者のみに対応し、後者については、管轄外と放置することが企業内の法務担当者にできるか、というとなかなか難しいのではなかろうか。前に書いたような職域論はそういう事態への対応を続ける中で、なし崩し的にやることが増えていき、本来は優先順位が高くあるべき事象への対応が手薄になる危険への対応案というところではあったのだが…。一時期話題になっていた職域拡大論との整合性も気になるところ。
  • 本日は夜は、某分野の研修会が某総本山であり、専門部の裁判官の講演だったのだが、時間に比して内容が盛りだくさんだったこともあって、最後の方はむやみに早口で、内容がよく聞き取れず消化不良感が残った。話した裁判官の滑舌がいまいちだったということではあるのだが…。