周囲への配慮?

何のことやら。

最近、「おっ」と思ったことのメモ。例によってこちらの体感に基づくことなので、異論その他があり得るのは言うまでもない*1

現職で、内部通報制度の運用面にも一定程度関与している。通報がきた場合、その内容・結果はどうであれ、まずは通報者やそれ以外の関係者(通報対象となった行為の行為者を含む)へのヒアリングがまず必要になる。きちんと調査もしなければ制度そのものへの信頼を失うことになりかねないから、必須であることは言うまでもない。そのために、通報に対応する人間からヒアリング対象者にヒアリングにきてもらうよう依頼をすることになる。このご時世だとリモートでのヒアリングということもある。

 

ある時、ある案件のヒアリングで、ヒアリング対象者から、ヒアリング出席のため、席を外すことについて、上職者への説明をしたいがどうしたら良いかという相談があった。もちろんヒアリングへの協力も業務の一環では有るのだが*2、確かに、いきなり何も言わずにいなくなると、上司から不審に思われる可能性があるのは否定できない。だからといって、それを理由にヒアリングに消極的になられても困る。

 

ということで、検討の結果、ヒアリング対象者の上職に協力依頼をすることにして、必要に応じて、その旨メールで依頼することとした。

 

ここで気になったのは、その上職者自身がヒアリング対象、特に通報対象行為の行為者であった場合、そうしたメールの文案から何かを察知されないかという点である。実施する側の人的リソースの関係もあり、ヒアリングを芋づる式に実施していく場合、通報対象行為の行為者へのヒアリングは、最後になるうえ、そこまでに時間が空くことも想定される。そこで、ヒアリング過程で発出される上記のような依頼メールから、自分に対する調査・ヒアリングがなされているのではないかという疑念を持たれないような文面にする必要があるのではないか。

 

色々考えたものの、結局、通報があって、あなたの部下のこの人にヒアリングをするから、ヒアリングに出るよう協力してほしい、ヒアリング内容については、あなたには言えないし、あなたからも対象者にヒアリング内容について訊かないように、というだけのメールを出そうという話になった。この内容であれば、受け取り手が上司であれば、行為者でもそうでなくても、当てはまるので問題はないだろうというところ。

 

・・・メモしてみると極めて当たり前のようなことでしかないのだが、一応メモしてみる。

*1:匿名性の確保の点から一部の事実について改変がなされていることも付言しておく。

*2:関連する社内規定に、通報があった場合の内部調査には従業員は協力すべし、というような定めは置いている。