田沼武能 追悼写真展「日本の子ども 世界の子ども」

掲題の写真展を見てきたので簡単に感想をメモ。

田沼武能氏は、写大の教授などを歴任されていたこともあり写大ギャラリーに展覧会を見に行くと、好むと好まざるとに関わらず、その名前や壁面に飾られている写真は目にするけど、写真展でプリントを見るのは初めて。

 

略歴などはこちらを参照。木村伊兵衛氏の弟子とは知らなかった。

 

展示は、氏のライフワークだった子供の写真について、前半は日本の子供の写真で、後半は他の国の子供の写真という形で構成されていた。元は氏の文化勲章叙勲記念で企画され、氏自身が構成にも関与されたという。

 

前半の写真は、特に終戦直後のものは、戦争孤児とかは生活環境が厳しい感じがあるものの、戦争自体が終わっているからか、写真自体からはそれほど悲惨さめいたものは感じなかった。他方、後半の世界各国の子供については、戦争の被害を受けたりした子供の写真(障害を負ったりした子供の写真もあった)からは、悲惨な現状が感じ取れるような気がして、何とも言い難い気分になった。もちろん、子供の笑顔から希望とか前向きさを受け取ることは十分できるのだけど、そういうところだけ見ていればよいものではないだろうという気がしたので。

 

最後に、会場入り口の写真とチラシ&葉書の写真を貼っておく。いつもの写真展よりも点数が多かったので、場所も通常のギャラリーから少し離れたところにある別の建物だった。