呟きを基にした脊髄反射的な何か。
特定の分野において、レジェンド、大家等として崇め奉られるようになった末に、外部からの真摯な助言にも十分に耳を傾けなくなり、助言相手にまともな応対ができなくなっているように見えてしまう発言を、ここ数日間で顔本で見た*1。特定の分野において、頂点に近いところにいる立場で、その裾野付近で何が起きているかを踏まえずにモノを言うのは、そうした立場を考えると危険度が高いように思われる。
特に、担い手が少なく、社会的な需要に対して担い手が十分供給されていない分野では、担い手の裾野を広げる必要があるはずである。担うことについて経済的な合理性が担保されていない場合には特に。例えば、都市部以外のところの弁護士であれば、個人的にやりたくなくても、社会的な使命感などからそうした分野の業務を担うこともあることは想像に難くない。
そういうところで、その分野において権威のある人間が、その場その場の実情も知らないところで、上から目線で、あれこれいうのは、言われた側に対する敬意を欠く行為であるように見え*2、言われた側の士気を削ぐことは想像に難くない。言ったからには、自分で、または、その取り巻きがすべて巻き取るというのであればまだ理解できなくもないが、それもせずに斯様な物言いをするのは、こちらのようにそういう話から縁遠いところにいる身から見ても、適切さを欠く行為と感じた。
当該言動の主は、こちらから見ても年長者で、そういうところに改善を望むのも、おそらくは厳しいだろう*3。六十にして耳順うという言葉があるが、そうでもなく、寧ろそこからは程遠いということになるのだろう。こちらとしては、こうした事例を反面教師として、自分がそういうことをしないようにすること*4、下の世代からそういう風に見られないように気を付けることを心掛けるのみ。