キャロル・キング ホーム・アゲイン ライブ・イン・セントラルパーク

掲題の映画を見てきたので感想をメモ。

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フライヤーもパンフレットも置いていなかった。映画館の壁に一枚だけ貼られていたものを撮ってみた。

 

近所で夜間上映されていることに気づき、鑑賞券をネットで予約したうえで、夕飯を食べた後に見に行ってみた。こういうことができるのも都会のよいところなのだろう。

 

もともとソングライターだったキャロル・キング*1、デモの出来がよかったこと等もあって、シンガーソングライターとなる。しかし、子育て等もあり、ツアーには出ていなかった。ところが、アルバム「ファンタジー」制作後に、その際のメンバーとライブをすることにし、故郷のNYのセントラルパークで無料コンサートを実施することになる。セントラルパークでのコンサートというとS&Gのものも想起するが、そういう企画の「はしり」になるのだろう。この映画はそのライブの映像に、その前史部分を追加したもので、撮影後長らく未公開だったものが公開されたということらしい。

 

観客数の多いコンサートとかしたことがないのに、10万人規模の野外コンサートをやるというのも豪儀な話と思うが*2、総じて彼女は危なげなく*3、楽し気にコンサートをやり遂げてしまう。西海岸で活動してきて、故郷のNYでコンサートができることの喜びなどが大きかったのかもしれない。

 

コンサートは2部構成で、前半は、ほぼ彼女がピアノの弾き語りをするだけで、「つづれおり」でイメージされるような感じで終わる。後半は、ホーンセクション込みのバンドメンバーが入って、新作「ファンタジー」の曲を中心に展開され、最後はまだピアノの弾き語りで「君の友だち」で締められた。「つづれおり」でしか彼女の歌を知らなかったが、バンドに負けないパワーのある歌声で、迫力があった。こういう迫力は映画館ならではという気がした。

 

正直なところ、彼女については「つづれおり」しか聴いたことがなかったが、他の作品も機会があれば聴いてみたい。

*1:ビートルズも”Chains”を”Please please me”でカバーしている。

*2:コンサート自体、まだまだ牧歌的な感じで、観客からの花束がバケツリレー方式で彼女まで届けられるあたりも、今時のコンサートだと考えられないところだろう。

*3:途中照明のための仮設の塔に観客が多数上ってしまって、危険な状態となって、下りないと続行できないと、彼女が観客に呼びかけるシーンがあった。ビートルズのルーフトップ・セッションをなんとなく思い出した。