本日のメモ:外国公務員贈賄禁止規定に関してのメモ

目についたのでメモ。

 

まずはこちら。

www3.nhk.or.jp

本件については、会社側もリリースを出している。法人それ自体と元社長と社員が起訴(在宅)されたとのこと。

この件は、事件発覚から、本題の事件はさておき、会社サイドでの内紛に発展してしまい、何が何だかと思っていたのだが*1、とりあえずは刑事事件もこれから審理などが進むのだろう。

 

もう一つ。この種の話題で最高裁まで行った事件について、判決が出ていたのに気づいた。上記の件で検索したら、ついで?ではないが出てきた。

www.jiji.com

司法取引の第1号事案でもあるこちらの件で、訴追された関係者のうち残っていた取締役に対する刑事裁判について、上告審判決が出ていた。最高裁の弁論がなされたところまでは認識していたが、判決が出ていたのは見落としていた。

こちらの事件については、海外公務員贈賄防止について、研修などをする際には引き合いに出していたものなのだが、舞台となった会社が巨大企業なので、こちらの現職の規模だと、どうしても「うちとは違う事件の話」と考える向きも出てくることが避けられない。その意味では、先の天馬の事件の方が、そのような受け止められ方が生じにくい分、研修材料としての使い勝手は良いのかもしれない。

 

三菱日立の件の最高裁判決も既に最高裁のサイトに出ていた。今回被告となっている担当取締役(訴追された中では最も上職)については、1審では、刑事訴追された内の残り2人と共犯したとされたが、2審では幇助に留まるとされていた。最高裁は、2審の判断を覆して、1審の判断を支持している。この最高裁判決を一読した限りでは、どちらが適切な判断だったのかは、事実関係の詳細、特にかの会社における報告の仕方の詳細が不明なこともあって、何とも言い難く感じた。

www.courts.go.jp

 

*1:食傷してしまい、報告書とかを読む気になれずにいたが、戦士さんが、こちらなどで追っておられたのが印象的だった。