1年目の終わり

何のことやら(苦笑)。現職に入って1年目が終わるので、現時点での雑駁な感想をメモしてみる。

 

現職は、一応所謂JTCという分類をされるのだろう。製造系のベンチャーだったのが、それなりに育ってここまで来ているという感じである。そういう育ちということもあってか、管理系は概して手薄にみえ、法務に至っては、専業の管理職がこれまでいなかったという状況だった。また、これまでの勤務先との規模感の比較をすれば、語弊がある言い方をすれば、格が違うというところもある。実際に入ってみると、法務についても、下の方々の頑張りで日々の業務に関する部分は一定程度整っているとしても(そうでないと直ちに困るから、というのもあるだろう。)、それ以外のところは、想定外のところで整っていないように見え、やるべきことは多いというのが正直な印象。

 

とはいうものの、キラキラしたベンチャーとは異なり、それなりに、歴史が積みあがって現状が現状として存在しているので、積みあがった末に生じた諸々のしがらみを無視するのもそう簡単ではなく、入ってきていきなりラディカルに動くのは困難だった。何かをしようにもどこかが歪みそうで、それでいて、どこがどう歪むのか読み切れない、ということが続いたし、今もその状態にある。リモート主体の勤務で、情報を取る手段があまり多くないのも、そう言う点では不利に作用した。そういう過去の経緯とかは、メールであれ、話し言葉を介してであれ、ネット越しに訊くのは容易ではなく、オフィスにある資料とも付き合わせもしづらいので、把握するのは中々難しい。また、入ってきてすぐに何かをしようとしても、抵抗を受けることも想定される(実際なかったわけではない)。

 

そんなこんなで、様子を見つつできそうな範囲で少しづつという発想を取るしかなく、結果的には、そういうやり方は、少なくともこちらの現状(僕自身の能力も含め)を前提にすれば、必ずしも間違ってはいなかったという気がしている。胸を張って言えるだけのものはないとしても、何も成果がないわけではないので。

 

他方で、現職がこれまで勤務した企業よりも規模や洗練度合が異なることもあって*1、これまでの経験からこういうことはできないかみたいな提案は、提案の仕方には注意が必要だが、ある程度受け入れられるし、資格持ちのある種の「異邦人」なので、空気を読まない物言いも時には許容され、期待もされている感もある。そのあたりの間合いというか距離の取り方というのは引き続き重要になるものと考える。

 

また、何かを提案するとしても、現状から乖離の大きな内容は、言われた側として咀嚼しきれずに消化不良になるので、様子を見ながらほどほどの線を狙わないと消化不良やそれによる歪みが生じたりするというのも感じたところ。そのあたりで「お手頃感」を考えるのも重要と感じる。結果として従前よりも良い状態になることを目標とすべきで、その目標達成のための道筋は色々あって然るべきだろうし、状況に即した道行きを考えることも重要ということになろうか。

 

書ける範囲で、1年終わったところでの感想を書いてみるとざっとこんなところ*2。2年目も焦らずにぼちぼちとやっていくつもり。

 

*1:その点について不満を述べるものではない。予想しつつ入っているし、そのことにより、こちらが楽になっている面もあるのだから。

*2:書き忘れたが、所謂働き方改革等もあり、労働環境的にはこれまでの中で最もホワイトな環境にある。リモート中心で通勤の負担が少ないのも悪くない。