ジュリスト 2023年 10 月号

例によって呟いたことを基にメモ。ただし本号についてはほとんど目を通せなかった(汗)。

  • 書評の「まだ、法学を知らない君へ」は、評者の最後の指摘に納得。その視点は重要だと思う、とだけ(一応ネタバレ防止のためこの程度の表現に留める)。
    「アート・ローの事件簿」の書評は最後の指摘には納得する反面、指摘されている部分の研究は、著者以外の人が担うことになるのだろうと感じた。
  • 海外法律情報のドイツにおける政府と右派政党との憲法的相克は、政党を違憲とする手続きがあるところからして、ドイツならでは、という気がした。
    新築の建物にガス設備の設置を禁ずるニューヨーク州法は、ずいぶんと思い切ったことをしたなと感じた。化石燃料使用を削減したいのだろうが、オール電化は電力供給が途絶した場合のリスクを考えないといけないはずだが、その辺りがどこまで勘案されたのかよくわからなかった。
  • 特集1はデジタル社会の形成と法の変容。
    宍戸先生のイントロダクションの次は巽先生のデジタル規制改革推進法について。法学教室10月号の特集の記事への言及があるのが興味深い。
    野口先生のマイナンバー法とその改正は、下線の引き方とか、価値中立的な考察である旨の強調とかが、却って背後にある著者の立ち位置を推測可能としているかのようで、そこまでしないといけない理由が何かあるのかという疑問も含めて味わい深く感じた。