「レベル」とは

例によって呟いたことを基に益体もないメモ。

 

有資格者のいない企業内法務について、弁護士の目から見て「酷い」レベル等とする呟きを見たが、仮に弁護士の目からそういう風に見えたからといって、直ちに駄目かどうかは、疑義があると感じる。この点は評価する側の「目」の問題もある気がする。

 

また、企業内法務の「レベル」についてもどうやって図るのかというのも、素人目に見たよりも、複雑な問題と考える。そもそも企業内法務の職掌範囲は企業ごとに異なる。企業をめぐる法的要請も一律ではない。規制業種か否かという区分を考えてみただけでも、企業内法務のあり様には差異が生じることは想像に難くないと考える。その辺を捨象して何か一般論をいうのは、適切とはいいがたいと考える*1

 

そうしたことも含めて考えると、特定の個社を超えた形で「レベル」を如何にして測定するのか、そもそもそうした測定が可能なのか、疑問なしではないように思う。個人的には、特定の個社を超えた形で「レベル」を測定するための方法について答えをもっていないというか、そういうものを想定するのが適切とは考えにくい気がしている。少なくとも、業界特性や規制状況などの、個社で左右し得ないような要素を排除せずに、「レベル」を論難することにどこまでの意味が分からないと感じる。

*1:こちらからすれば、そのような射程の大きすぎる「議論」を振りかざす側の視野の狭さ、「青さ」を感じてしまうが。