例によってメモ。
- M&Aの一連の取引の中でNDAをいつ取り交わすかということについて、一部で盛り上がっていたが、M&Aという行為が、大量の秘密情報のやり取りが生じる営為であること、及び、取引についての協議をしていることそれ自体についてすら秘匿すべき情報であることなどを理解していれば、NDAをいつどのタイミングで取り交わすべきか、ということについては、おのずから答えが出るような気がするし、仮に実務においてそのタイミングで取り交わされていないとしても、それが本来あるべき姿から逸脱している(そしてそれが故に場合によっては追加的な対応が必要となるかもしれない)ということにも気づけるのではなかろうか。
- どういう素性の担当者であれ、企業の名前を背後に背負って、宣伝目的で呟くのであれば、主に宣伝をしたい対象者の”業界”において広く行われている実務は踏まえているべきであろう。そのあたりに理解不足があると、呟きが負の宣伝になりかねない。「中の人」が経験値が少ないという意味で真に若手である場合には、その若手を組織として支えて、不用意な呟きが表に出ないような体制(それを内部統制の一環ととらえるかはさておき)を築いておくことが、リスク管理などの意味でも重要なのではなかろうか。