月刊法学教室 2026年 1 月号

呟いたことを基に、目を通したの範囲の感想を箇条書きでメモ。

  • 巻頭言は、生産緑地制度が終わっていることを知らなかった(無念)。景色の変化と法制度との関連性についての指摘にはなるほどと思う。
  • 法学のアントレは「恩師」という言葉の意味を改めて考える内容。真のプロフェッショナルとは自分の専門性を通じて、どのように社会に奉仕し続けるかという一貫した姿勢であるとの指摘を読むと、こちらがそれにあたるのかというと疑問しかないと感じる。
  • 特集1はスポーツ法は社会をどう映すのか。
    冒頭の短い文章に続きアスリートの権利。欧米との比較で論じられている。IOCの閉鎖性が印象的。
    オリンピックと法は、そういう世界があるのかと思いつつ読む。結局利権構造が中心なのかなという印象が残った。
    スポーツ仲裁は、そういうものがあるという以上のことを知らなかった。日本では広まるまでの道はまだ遠そうな気がした。
    eスポーツの法律問題は、そもそもeスポーツとなぜいうのかが理解できていないのだが、挙げられている論点については、ゲームの実況中継などと考えれば、問題になるのだろうな、と思った。
    スポーツ法の世界的課題は、興行で利権が絡むとこういう構造が便利なのかなと感じた。
    スポーツ基本法改正の概要と今後の課題は、基本法なので総花的になるのは仕方ないのだろうと感じた。
    興味も持てず接点もない分野なので、いずれもこういう特集でもないと目にしない話だった。
  • 特集2は海の環境法。
    イントロの短い文章のあとは洋上風力発電EEZを含めた規制のあり様が興味深い。
    プラスチック規制は国際法、国内法それぞれの視点からの現状のまとめをなる程と思いつつ読む。
    海洋生物資源の保全と管理はクロマグロの管理の枠組みが興味深い。
    気候変動と海洋環境の保護は、規制の枠組みが興味深いが、実効性がどれ程あるかは疑問。
    こちらの特集も普段接することのない分野で興味深く感じた。
  • 時の問題の、条例にすべきもの、すべきでないもの、は、司法試験の憲法の答案めいたものを感じた。最後の一文に賛成。
  • 講座。
    憲法。分量もあり、議論についていけた気はしなかったが、芦部憲法憲法学読本で司法試験合格までたどり着いたので、違憲審査制についての理解の仕方についても芦部先生の影響を受けていることを感じる。
    行政法取消訴訟における主張追加の可否は、審査請求等が第1審と同視できる手続かどうかが問題なのかなと思いつつ読む。
    法と経済学から見た民法判例は原状回復・差止め。難しくて話についてゆけていない(汗)。ローエコは間違いなく苦手。
    ちょっとだけ寄り道、会社法の開示というエンフォースメント—任意の開示と、コーポレートガバナンス・コードとは、コードと会社の自主性についての分析はなる程と思う。
    刑法総論の秘密、刑法各論の秘訣の未遂犯の基本構造は、まくらのザンビア刑法が導入として秀逸。未遂犯の構造の解説が分かりやすく感じた。
  • 演習。
    憲法は議活。何それ?という気もしたけど、一事不再議を憲法問題として扱うときのハードルの高さがよくわかった。
    行政法国家賠償法1条1項の違法・過失。設例の事案だと主張が難しいような気がした。
    民法は建物賃貸借周り。賃料増額請求権が賃借人の追い出しに使われることがあるのを改めて認識する。
    商法は社債管理者。社債の部分はほとんど勉強した記憶がないな(駄目)。
    民訴は補助参加や通常共同訴訟といったあたり。まあ、そうなるよなという内容。
    刑法は事後強盗と承継的共同正犯といったあたり。身分版の議論も出てきてややこしい。
    刑訴は捜索差押えの対象・範囲。まあそうなるよなというところ。
    労働法はパワハラ使用者責任での責任追及について民法715条1項ただし書の「相当の注意」を尽くしたとして企業を免責する考え方は確かに企業のハラスメント防止のインセンティブになるかもしれない。
  • 判例セレクト。
    憲法衆議院小選挙区選挙の投票価値の平等では、2倍でいいのかという解説でのコメントに納得。
    行政法の自立支援給付と介護給付の関係は、判旨から想定可能な拒否処分が違法となる可能性についての指摘が興味深い。
    民法の請求異議の訴えが棄却された場合における強制執行停止の申立てが不法行為となる判断基準は、請求異議の手続の性質についての解説での指摘になるほどと思う。
    商法の取締役解任の訴えと再任時に判明していた不正行為等は、判旨の論理は理解できるものの、妥当という気はしない。政治家の「禊」を思い出すからだろう。解説での解任の訴えの位置づけの見直しの必要性の指摘には賛成。
    民訴の婚姻費用合意の無効確認訴訟における確認の利益は、解説最後での指摘になるほどと思う。
    刑法の侵害の急迫性が否定された事例は、解説2で指摘されている点は事実のところを読んでいてこちらも疑問に思った。
    刑訴の公訴提起、逮捕・勾留の違法性に関する国家賠償法上の判断基準は、解説で引かれている加藤元Jの批判が適切なのではないかと感じた。