一通り目を通したので感想をメモ。
TL上でも経営法友会のブックガイド企画でも高評価だったので、前職時代に、個人情報保護法周りは別部署が担当していて、こちらが関わることがなかったにも拘わらず、とりあえず手元に置いておくことにした。法律書は手元に抑えておかないままでいると、気が付くと絶版になるので。現職に転職して、その分野の調べものが必要があったこともあり、今回一通り目を通してみることにした。
個人情報保護委員会への出向経験のある弁護士さんの手によるもので、設例に基づき、個人情報保護法の基礎的な事柄を学ぶという形になっている。本書を開くと目次が16頁にわたっており、ここを見るだけで全体の構成が鳥瞰できる形になっている。巻末の索引が簡素めである代わりに、目次から内容を探すという使い方をすることが可能かもしれない*1。
全体は14章からなり、最初の総論の後、2章から5章までで基本的なルールの説明をしたのち、6章から10章で個人情報の活用時のルールの解説があり、次の3章で、インターネット広告、AI・プロファイリング、カメラ画像など、利用の具体的な場面での論点の解説があり、最後の章でエンフォースメントについての解説がある。図表も要所要所に使われていて、複雑な制度の理解の助けになっているのだろうと感じた。「60分でわかる」の次に本書を読んで、その後で、青くて分厚い本に行くという勉強の仕方が提案されていたのを見たが、あながち間違ってはいないのだろう。本書の代替となり得るのは、岡村先生の「法律相談 個人情報保護法」であろうか。
本書の内容の適否等を論じるだけの資格はこちらにあるとは思えないが*2、読んでいて感じたのは、僕自身は、制度が複雑で動きも早くて、対応するのに手間がかかり、興味も持てないこの分野とは相性が悪いというか、正直極力関わりたくないというところ。立場的にはそうは言えないのだが。そういう分野ということもあって、本書を読んでいても正直苦痛だった。これはこちらの好みの問題であって、本書の問題ではないのだが。
