総会周りの何だか(2025/7/4)

何のことやら。現勤務先の今年の分が終わったので、現時点で考えるところを五月雨式にメモ。

  • バーチャルオンリー総会とやらをできるようにするための定款変更の準備で法務省/経産省(窓口は後者)とやり取りをしたけど、実に煩雑。こちらは、実際にするというよりは選択肢を増やそうという趣旨で定款変更をしようとしているだけのなのに、実施に際しての具体的な態様についての確約めいたものを求めてくる。それなら実施の都度チェックなりなんなりすればいいような気もするが、それはする意図はない模様。結果的に非効率なだけという印象を禁じ得ない。
  • バーチャルオンリー総会は、確かに外部会場で開催の場合は*1、会場費や会場周りのロジの手間の節約等のメリットもあるが、他方で、回線周りのトラブルで決議取消のリスクを負担することもあり*2、メリットとリスクという名のコストが見合っているのかという問題があるように感じていて、現状を前提にすれば、個人的には正直、メリットがリスクに見合わないのではないかと考える。
  • 総会という制度も、事前の議決権行使プラットフォームでの集計で決議事項の帰趨はわかっているような場合に、リアルであれバーチャルであれ、手間をかける意味がどこまであるのかも、正直疑問な気がする。特に総会の目的事項との関係性について、(控えめにいって)よくわからない質問(単なる愚痴の類もないではない)が続くのを見ると余計に疑問に思う。
  • 意思決定の場としての総会という位置づけを仮に何らかの理由でやめた場合に*3、いかなる意味を持ちうるのか。経営者に株主と直接対峙させることで、経営者への規律を保つという目的はあり得るのかもしれない。決議取消のリスクが背後にあるという意味では単なるIRミーティングとは異なる効果があるかもしれない。規律としての実効性を考えると、その場合はバーチャルよりはリアルの方が良いのではないかと個人的には感じるが、ここは感じ方次第かもしれない。
  • 電子提供制度。サマリー版の株主への送付だと大して手間が減っていない気がする。実際の紙の印刷の手前のプロセスがあまり減っていないので。とはいえ、スマホとかで見るにはいずれにしても情報量が多すぎるので、一株主としてみたときはアクセス通知だけというのは、にわかには賛成しがたい。
  • 有価証券報告書の総会前開示というか総会の有価証券報告書提出後開催については、個人的には反対。総会周りの仕事は短期に終わらせたい上に、3月決算前提で7月総会とかは現下の気候を考えると厳しすぎるし、そもそも1年任期のところで、業績連動報酬もあるところで、総会が遅くなりすぎるのが適切とは思い難い。それよりも会社法と金商法の関係を整理して、開示内容の簡素化で、有価証券報告書の早期提出を可能とすべきだろう*4

*1:そうでない会社もあることには注意が必要だろう。過去の勤務先ではそういう企業もあった。

*2:通常よりもその種のリスクの少ない回線を手配するとなればその分費用が増加するのは言うまでもない。

*3:その場でも、会社の支配権争いが生じている場合などには、一定の条件の下でそういう場として使い得る形は残すべきだろう。

*4:それとともに、経産省金融庁は今までの施策の成果の総括をすべきだろう。事業者に負担を強いる施策をしておきながら、効果が出ていないならば、施策の中止や見直しをすべきではないのかと思う。