掲題の写真展を見たので感想をメモ。彼らに関心があるなら、見ておくべき写真展であるのは間違いない。
1963年から64年、ちょうど彼らがアメリカ進出を果たす前後の時期*1、まさに、嵐の中、にいるような時期に、Paul自身が撮った(一部は彼のカメラで他の人が彼を撮ったものとかもあったけど)写真等を展示したもの*2。彼らが上り調子で、無邪気なアイドル風だったころのもので、後年の写真となるとつい色々考えてしまうのだが、そこまで構えずに見ることができた。
当然のことながら、メンバー自身が撮っているので、渦中にあっても、メンバーや周囲の人(マネージャーのBrian EpstainやプロデューサーのGeorge Martinのリラックスした表情とかは、あまり見た記憶がなかった)の自然な表情が撮られているのが良い。特にマイアミでの数日の休暇の際に撮られたカラーの写真が印象的だった。こうした写真はメンバーでなければ撮れなかったのはないか。ブームの中で彼らは人目にさらされ、マスコミなどのカメラにもさらされていたが、そうしたカメラを向ける側を撮っているのも面白い。
Paul自身は、父親の影響で写真の趣味があったようで(弟氏がその旨証言しているのとデビュー前に撮られた写真なども展示されていた。)、そのうえ、自分達を撮っているカメラマンからも学んでいたようで、コンタクトプリントからの選択眼も含めて、写真も上手いなと感じた。もちろん、咄嗟に撮っているので、ピントがいまいちとかそういうものはあるけど、その瞬間を撮ったことの方が重要なので、その辺りは気にならなかった。
こちらがそれなりに長い期間彼らのファンをやっているからそう思うのかもしれないが、あららめて写真を見ると、この頃の彼らが、音楽を別においても、実に魅力的な人間に見えてきた。
最後に、写真集*3とチラシ、それから、会場(こういうことでもなければ絶対に行かない六本木ヒルズ)に貼ってあった写真展のポスターを撮ったものを貼っておく。
追記)撮影可能エリアで撮ったものも何枚か貼っておく。カメラはPaulが当時使っていたものらしい。ついているレンズは35mm/f2だった。