写真展「光の術 観察そして目撃」写大ギャラリー・コレクションより

掲題の写真展を見たので感想をメモ。

#諸般の都合で若干時間をおいてからupしています。

 

例によって案内をいただいていたものの、どういう展覧会かよくわからないままで見に行ったのだけど、概要説明の次の下りが説明として分かりやすいと感じた。

写真家は人間の力では及ばない天候や自然に挑み、眼前の光景を見続けます。そして、二度とは起こらない奇跡のような瞬間を迎えた時、磨き抜かれた技術によって、その光景を1枚の写真に落とし込みます。そのようにして生まれた写真は、シャッターを押せば簡単に写るものとは一線を画しています。さらには、私たち鑑賞者がその作品の前に立つ時、まるでその場所にいた当事者かのような気持ちにもしてくれます。

瞬間、に限らず、奇跡のような光景を映した写真たち、ということになろうか。長時間露光という瞬間の蓄積で撮られた写真もあるのだが、いずれにしても、光を「読んで」いないと撮れない作品ばかりという気がした。

 

以下、印象に残った作品について若干のメモ。

  • 展示室の外側にも展示はあるのだが、展示室に入って最初に見るのがアンセル・アダムスの作品で、大判で緻密で密度の高い感じ。ユニコーンピークのものが印象に残った。
  • 鈴鹿芳康さんの作品は、アンセル・アダムスに比べるとややぼんやりとした感じはするけれども海の彼方への視線というのが感じられて、個人的には好きな感じ。
  • エルンスト・ハースという写真家は、カラーの写真家というイメージが勝手にあったが、実際に作品を見るとやはり色彩の表現が良いと感じた。
  • マイケル・ケンナの作品は、やはり月の軌跡が写された、桜と満月、が印象的。奇跡の長さからわかる長時間撮影なのに桜がぶれていないのは、それだけ風がなかったことをいみしているはずで、そこまで見切って撮ったとすればすごいと思う。
  • 広川泰士の作品は、星の軌跡と風景という点で、こちらのようにもともと星を撮れないかと思ってカメラを手にした人間からすれば、どうしても注目してしまうし、星の軌跡の入り方も含め良い写真だと感じた。
  • クリストファー・バーケットの作品では、宣伝のはがきにも使われていた、ヒロハハコヤナギと光が印象に残った。なぜこういう光の具合になるのかという点についての解説を読んでなるほどと思った。手前に何かがあって光を反射しているからこそのあの絵なのは確かだろう。
  • カイ・ブレマーの水平線と雲を映したものも、印象に残った。そういう風景が好きだから、ではあるのだが。
  • フース・レイフェンのドッグセットは、ブレッソンのような一瞬の切り取り方の妙という感じがした。
  • エドワード・スタイケンの蓮池を写したものは1915年撮影のプリントでこれだけはっきりものが見えるというのが凄いと感じた。蓮を見ている人の切り方も面白い。
  • ロビン・レイザーの消費の風景は、タイトルから撮影の意図が分かって、なるほど、というところか。
  • 井手建郎さんのチベットカイラス山のものは、山にだけ光があたっていて神秘的なものを感じた。