掲題の映画の試写会に行ってきた。製作費などについてのクラファンを募集していたのでそれに一口乗ったところ、エンドロールに名前を載せる*1のと一般公開(1/27から)に先立つ試写会に招待されるという特典があり*2、それに従ったもの。僕のような日本のポピュラー音楽の歴史とかThe Beatlesに興味がある方にとっては、面白く見ることのできる映画となっていた*3。
(以下ネタバレを含むので、そのつもりでご覧あれ。)
The Beatlesが如何にして日本で「売れる」ようになったか、そして、「売れる」ようになった彼らの日本公演が如何にして実現したか、ということに迫ったドキュメンタリー、というところだろうか。彼らの来日について、一番の立役者というべき永島達司さん(プロモーター)や石坂範一郎さん(レコード会社の役員)が既に鬼籍に入られているが、本来はその前にこの種のドキュメンタリーは作られるべきだったと考える。その代わりに、その周辺の方々や新聞などの記事を丹念に取材してそのあたりを補っている。ご存命の方々も既に大分ご高齢なので、ぎりぎりのタイミングだったのかもしれない。
個人的に一番驚いたのは、今よりもずっと他国との情報の伝播に時間がかかっていて、The Beatlesが売れるようになったのは64年の"I wannna hold your hand"「抱きしめたい」の発売からで、英国から直接というよりも、米国での彼らの成功を受けてのことであり、そこまではかなりの苦労があったという点。松本隆さんがそのあたりで登場するあたりが微笑ましく思われた。
この他、印象に残ったこと等を箇条書きでいくつか順不同でメモしてみる。
#いったんupしたが当分の間、この部分は伏せておくことにする。一般公開からしばらくしたところで、再度掲載予定(覚えていれば)。
概ね時系列に沿う形で話が進むものの、日本での2次大戦後のポピュラー音楽の受容の歴史の挿入位置の所為が変で、その点はやや分かりにくくも感じたが、細かなエピソードが面白く、彼らや日本のポピュラー音楽の歴史に興味があるのであれば面白く見ることが出来るので、そういう方々にはお勧めできる一作。
チラシの表裏の写真を貼っておく。