掲題の映画を観たので感想をメモ*1。少しでも彼らの音楽に関心があるのならば、見ておいて損はない映画だと感じた。
土曜の朝にBGM代わりに流している、ピーター・バラカンさんのWeekend Sunshineでこの映画が紹介されていた。正直彼らについては、知ってる曲はほんの数曲で、どういうグループかも碌に知らなかったが、見てみようと思って、行って観た。ちょうど公開が始まったばかりのようだった。
彼らの日本でのブームをリアルタイムで体験したのは、僕らよりももう少し上の還暦前後の世代だったようで、映画館にはそのあたりの世代が非常に多く、そこにまず驚いた*2。新宿武蔵野館で見たのだが、武蔵野館は最近の映画館の造りではなく、客先の傾斜が少ないので、前の席の人の頭とかでスクリーンが見えづらくなるかと思ったが、そういうことはなかった。
映画は、3兄弟を中心としたグループの歴史のハイライトを関係者の証言などを交えて語るというもので、まず驚いたのが、現役のミュージシャン(ジャスティン・ティンバーレイク、クリス・マーティン、ノエル・ギャラガー等)が彼らの音楽のすばらしさを熱く語る点。そこまで愛されているというのも知らなかった。エリック・クラプトンが彼らの転換点において、大きな役割を果たしているというところも興味深かった。
こちらの知識が、"Stayin' alive"とか"Night fever"とか"How deep is your love"という特定の年代の曲(いずれも映画「サタデー・ナイト・フィーバー」のサウンドトラックに収録(1978年))に限られていたのだが、彼らのキャリアは60年代に始まっていたことや、最初はThe BeatlesのマネージャーのBrian EpstainがいたNEMSと契約してデビューしたこととか、知らないことが多かった。映画の中で流れる彼らの曲も印象が良かったので、徐々に聴いてみたいと思う。
映画自体は、いきなり売れてしまうことに伴う戸惑いや、思惑の違いによる分裂、そこからの復活(兄弟だったからできたのだろう。)、ブームに乗ってしまうことの怖さ、ブームが商業主義的に便乗する奴らによって終わりを迎えること、そこからの復活の仕方(ソングライターとして優れていたからできたのは間違いない。)、等々、印象に残るシーンが多かった。最後に3人兄弟で一人生き残った長兄のバリーが、「弟たちが戻って来るなら何もいらない」という趣旨のことを呟いていたのと、彼がライブで一人でStayin' aliveを歌っている(まさにタイトルの通り。映画の中でも、この歌は生き残ることについての歌だ、というコメントがなされていた。)*3のは、特に印象的だった。
最後に映画館に貼ってあったポスターなどを撮ったものを貼っておく。