胆力の問題か

呟いたことを基に益体もないメモ。単なる個人的な意見*1なのでその点はご留意いただきたく。

 

現職では、小さいながらも部署の責任者を拝命していて、部下という人たちがいる。この方々にどう接するかということ、を考えてみる。

 

こちらが信条として掲げる言葉の一つに、「己の欲せざるところ、人に施すことなかれ」というものがある*2。煎じ詰めると、部下としてされて嫌だったことはしない、ということになるような気がする。

こういうことを言い出すと、幾人かの過去の上司のことが脳裏をよぎる。マイクロマネジメントだったり*3、個別の仕事を部下に委ねず、そこに「逃げ込み」、管理職としてのマネジメントをしているように見えない、部下を叱責するときにその他大勢の前でする*4、等々。とりあえずこれらのことをしないようには心掛けているが、常に貫徹できている保証はない*5。言うほど簡単ではないというのがこちらの実感である*6

 

とりあえず、ここしばらくは、例外の原則という奴ではないが、自分でないとできないと判断したもの以外は、極力下の方に対応をお願いをして*7、何らかの形でチェック等をする場合も、細かいてにをはには極力口を出さず、大勢に影響を与えないところは文句を言わない、ように心掛けている*8

これはある意味では、リスク管理という側面もある。自分しかできないこと、というのは*9、自分が倒れるなどした場合には、その時点で身動きが取れなくなってしまう可能性もある。そういう意味では、自分しかできないこと、を極力減らす方向性が良い、と思う。もちろん、リスク管理だけではなく、自分の負荷を減らすということもある。自分が手を動かすことを減らすことによって、この先について「考える」ことにエネルギーを振り向けることができるという側面も重要と考える。

 

下の人にお願いして出てくるものと、こちらのイメージしたものとの間に何らかの距離があることもあるが、だからと言ってお願いし続けないと、その状態が改善するようには思われない。であれば、お願いをして、出てきたものに何らかの形でフィードバックをすることで、状況が改善される方向に動いた方が、部署全体としては良いのではないかと思う*10。そこでいうフィードバックも、単に下の人の出してきたものに手を入れるだけではなく、手を入れた理由がないと理解されないという気がする。

こうした行為は、上からすれば、手間もかかるし、イライラすることがないとはいえない。ただ、任せないと下は育たないと思う。任せれば育つというような単純な話ではないが、任せないと始まらない、と思う。なので、こちらとしては耐えるしかないと思う。この辺りは胆力の問題はないかと感じる。こちらの胆力が足りているわけではないが、そう思う。

*1:しかも現時点での意見であり、今後変化する可能性があるのは言うまでもない。

*2:それとは別に、人生で大事なことはタイミングにC調に無責任、というのがある。

*3:その職責でそんな細かいことに口を出して、時間換算したその上司自身の給与と見合っているのか、と毒づきたくなったことは、数限りなくある。

*4:今思うと単純にパワハラではないかと思うが...。

*5:かつてやらかして部下に目の前で泣かれたこともある。

*6:もちろんこちらの人格の陶冶不足ゆえのことではあるが。

*7:そういうものも一定程度ある。

*8:実際に貫徹されているかはさておき...。

*9:その見立てが正しいかどうかについて、個別に別途議論の余地があることは言うまでもない。

*10:もちろん、ここではこちらの行うフィードバックが正の効果をもたらすことと前提となっているが、無批判にそう言い切れるのかは、吟味する必要があることは言うまでもない。