60分でわかる! メタバース 超入門 /武井 勇樹 (著)

2日続けてこういうノリの本というのはどうなんだという気もするが、一応目を通したので感想をメモ。昨日の本と同様に、60分で一読は厳しいと思うけど、とりあえずこのあたりの状況がどういう感じか、を見るのには適当なのではないかと思う。

 

こちらの分野についても、僕自身は正直あまり興味はないが、いつ何時関連する話がどこからか降ってくるかわからないと思ったので、目を通しておこうと思った。

...とまあ、昨日と同じような感想ばかり書いても仕方がない。いくつか本書のテーマに関係することで感じたことを以下メモしてみる。

 

  • メタバースについては、メーカーとも接点が生じやすいのではないかと思う。接点というか、想定される用途として、製品の使用感・操作方法を顧客(潜在的なそれも含む)に模擬的に感じてもらうということがあると感じるからだが。実際そういう用途に使うことができるようになるのを期待してみることにする。うまくできれば、使用方法が複雑なものについては、遠隔でのユーザーサポートが楽になるという部分はあるのではないかと思う。
  • 著者が、この手の業界の方のようなので、ある種のポジショントークとしてだろうか、技術のキラキラした明るい部分しか語られていないように感じた。ビジネスでの注目度合が上がっているのは事実だろうから、そういう風になるのも理解しやすい。ただ、こちらのように性格が悪いと、いったい陰の部分に何があるのだろうとか勘繰りたくなる。即座に思いつくのは、没入のしすぎで、利用者の実世界での対人能力が低下するというのはあるだろう。ある種の依存症めいたものも想像しやすい。これは別に特に新しい現象ではないと思うが、今まで指摘されていたものよりもその度合いがひどくなるという可能性は考えらるだろう。
  • ビジネス用途でアバターを使って会議というのは出てきていたが*1F2Fで打ち合わせることの代用になるかというと、個人的には疑問を覚える。こちらの体感では、大概の会議は、音声と画面共有で足りるし、そのレベルを超えてF2Fの打ち合わせをあえてする場合に求められるものが、そういうもので得られるかどうか疑問に思うからだが。話をしている際の相手の細かい表情の類はアバターなどを使うと却って分かりづらいだろうし。
  • 法律による保護がどこまで及ぶのかは不確定なところがあるように思われる点も注意を要するところなのは言うまでもない。

*1:この辺りはoffice softを抑えているM$が強いとされていたのは理解しやすいところ。