3つ見てきたということで簡単に雑駁な感想をメモ。
たまには東京都写真美術館に行ってみるかと思って美術館のサイトを見たら、3つ展覧会があるので3つ見たというだけで、特にこれを見ようと思い立って出かけたわけではない。以下、見た順番に感想をメモ。
一つ目は、本城直季 (un)real utopia
大判カメラで、俯瞰する形で都市を撮るのと、アオリの技術を駆使して極端にピントの合う範囲を絞ることとで、都市をミニチュアとかジオラマのように見せる、というので、知られる方の展覧会。そういう写真を大きなサイズで見ることが出来たことや、そういう写真を撮るための準備で撮られたポラロイド写真とかを見ることが出来たのはよかった。そういう手法で撮られたアフリカとかワイキキのビーチの写真とかも面白かった。
とはいえ、手法の方が印象に残ってしまって、途中から、「お腹いっぱい」という感じがしてきたのも事実。手法それ自体の個性が強いからそういう印象を持たれても仕方がないのではないかと思う*1。
ともあれ、個人的には、そういう写真よりも、都内の夜の風景を撮ったものの方が、自分の好みには合う感じがして好ましく感じた。こういう写真は自分でも撮りたいと思った。
写真撮影可だったので、結構撮ったのだが、夜の風景を撮った写真を写したものを一枚だけ貼っておく。実際はかなり薄暗い中で展示されていて、それはそれで雰囲気があってよかったが写真自体が分かりづらかった。以下で貼ったものは+の露出補正を相当して撮影している。
幕末明治の時期の函館の写真ということになるのだが、写真自体がまだ発展途中の技術だった時期ということもあって、プリントとかの状態も必ずしも良いわけではない。それでも、流石に100年前とかのものなので、モノの存在感のようなものも感じられて、良くわからなかったけど、感動した、というところ。
こちらも一部を除き撮影化だったので、函館のパノラマを撮ったものが多数あった中で気に入ったものを写したのを貼っておく。
美術館の収蔵作品の中から「創造性」に着目して選んだ作品の展示ということのようだけど、年代も国籍も違う様々な作品が展示されていて、統一感とか感じられず、何だか良くわからないという印象に終始した。
とはいっても、いくつかの有名作品のプリントを見ることが出来たのはやはり良かった*2。個人的な印象に残ったのは、有名どことばかりだが、アンセル・アダムズの、ヘルナンデスの月の出、とか、ユージン・スミスの、楽園への歩み、とか、ヨセフスデクの一連の室内の静物写真とかだった。