登記法入門――実務の道しるべ / 鈴木 龍介 (編集)

企業内外問わず、企業法務の周辺領域?の一つとでもいうべき登記全般についての入門書というところ。TL上で見て気になったので買ってみて一通り目を通して見たので感想をメモ。一読して手元に置いて置くと有用そうな気がする。

 カバーに、次のようにあって、この記載は納得。

実務で必須の各種登記のアウトラインについて、記載例や図表などの ビジュアルを取り入れた「使える」入門書。 

 

登記全般についての入門書で、登記を日常的に接している司法書士さん・土地家屋調査士さんが著者なので、書類や記載例が豊富であり、それぞれについて、具体的なイメージがしやすいし、図表も豊富なので、整理されているという印象。入門書として、「その先」の読書案内も付されているのも有用。

 

実際に登記申請まで自分でしたことのある分野についてはこの程度は把握してるよ、という程度の解説の「濃さ」ではあるけれども、この「濃さ」で登記全般について解説してあるというのは、なかなかないような本ではないかと思うし、特に普段接点のない登記分野(工場財団とか立木登記とかは見たことなかった)については、この「濃さ」で把握できるのは、有用と思う*1。登記以前の実体法の部分の話にも、ある程度解説があるのは親切(個人的には抵当権の放棄・譲渡についての解説が分かりやすかったのが印象的)。

 

上記のような特徴からすれば、一旦、最初から一通り目を通したうえで、手元において、必要に応じて、普段目にしない分野の登記の時に、まず参照するという形が、良い使い方なのだろうと感じた。今後都度法改正に応じて改訂を継続してもらえると良いと思う。

*1:どうやらマニアックなこともさらっと書いてあるようなんだけど、こちらがそれを検知しきれていない(汗)