その道を残すのには

ぼやっと浮かんだ思い付きを備忘のためにメモ。

 

折に触れて、電話廃止論を見ることが有る。確かに、こちらの都合におかまいなしに、予告なくかかってきて、その場でしていることを中断させられるというのは宜しくない。内容がテキストで残らないので、後から参照などがしづらいというのもあるだろう。

 

とはいえ、だから直ちに全廃がいいのかというと、躊躇うものがある。

 

自分の都合との折り合いについては、電話に出ないという方法で一定程度対応可能ではないかという気がする*1。テキストで残らないのは、必要であれば電話後にメールを相手に送るなどしてテキストに残すことで、一定程度対応可能であろうと思う*2。その手間はかけないといけないとしても。

 

他方で、メールなりチャットツールなどでのやり取りは、伝えたい内容を的確に文字に起こすこと、及び、相手方から来た内容を正確に把握すること、が求められ、時にそれは簡単ではない、というのがこちらの経験した範囲のこと。話が噛み合わずにメールなどのやり取りが重なることになり、即時性がない分、時間を空費する結果になることもまま見られる。そういう場合には、電話で話をしながら、即時に双方の理解の間に齟齬がないかを確認しつつ、適宜話の内容や説明の仕方などをその場で調整していくことが有効なことがある。そういう意味では、電話という手段に有意性があることもある。
また、それとは別に、話したが内容が文字になって、それが独り歩きされるのを防ぐ必要があるときにも、残る危険性の少ない電話という手段が有用ということもあると感じる*3。そういう意味で電話という手段には今でも意味があると思う。

 

結局は、状況に応じた適した手段を使うべきで、その手段選択の際には相手方の都合も含めて考えるべし、ということなのだろうと思う*4

*1:それを貫徹するのは難しいとしても

*2:この点については最近はインターネット越しでの通話については、自動で文字に残すということも可能になっているようだ。ただし、外部に通話内容が漏れることになるわけで、その点でそのような手段を取ることが許容されるかについては注意が必要なこともあろう。

*3:気まずいので詳細は略。

*4:その意味では、官公庁でfaxを廃止という議論を別途見たけれど、本当に廃止して問題がないのか、どこまで何を検討したうえでの発言なのか、呟界弁慶大臣の発言には疑問の余地があると感じた。