本日の何だか(2021/5/31)

例によって例のごとく、呟いたことを基にメモ。

 

成功されている弁護士の先生方が、長時間労働を良しとする呟きを、おそらくは善意で呟かれているのに時に接するが、生存者バイアスの類が多分に交じっているので、話半分に聴く、または、端的に無視することを推奨する次第。

 

確かに、弁護士業務では、業務を通じてでないと身に着けづらいことがあると思われることは否定しないし、そういう意味では特に若い時期(こちらも修習期的にはまだここに含まれるのだろう。生き物としては別だが)にある程度負荷をかけることに意味が全くないとまで、言うつもりはない。

 

しかしながら、長時間ストレスのかかる労働を続けると、身体を壊しやすいし、その辺の耐性には個人差がある。そして一旦おかしくなると復調には時間がかかることや、そもそも復調しきらないこともある。最悪の場合命を落とすことすらあり得る*1。その場合の損害が計り知れないことは言うまでもない。そのうえ、先のような発言をされた先生方が、前記の損害について責任を取ってくれることは一切ない。なので、その種の言辞からは距離を取ることと、及び、何よりも自分の身体の声に耳を傾けることが極めて重要と考える*2。そのうえで、自分の成果を出すためには、休息をとることも仕事の一部としてしっかり休むこと、それと、それが許されない環境はそれ自体でブラック企業だろうから*3、そういうところからは直ちに逃げること、も重要*4と考える。

 

こういうことはあまり語られない気がするので、念のためメモしておく次第。

*1:過労で体調を崩して20代の若い人を使いつぶすようなことをしていれば、この業界を志望する人も減るのではないかという気もする。僕らの年代よりも今の20代ははるかに少ないわけだし。若者に選んでもらえる業界であるかどうかについて、そういう観点からも考えた方が良いのではなかろうか。

*2:この辺りは一度本気で危なくなる経験をしてみると良くわかるのだが(経験談)、そうならないほうが良いのは言うまでもない。

*3:自分が弁護士事務所に仕事を依頼する側に回る際にはこの辺にも気を遣いたいところだが…。

*4:この点については、某二次妻・無双御大の#杉原千畝プロジェクトが参考になると思われる。