個人情報保護法のしくみ / 日置 巴美 (著), 板倉 陽一郎 (著)

令和2年改正対応について学ぶ必要が出てきたのだが、前提として、改正前の基本を押さえようと思い立って購入したもの。令和2年改正前のものではあるが、手頃な分量で基礎的なところが抑えられるので、良いのではないかと思う。

 

元「中の人」の経験のある弁護士さん達*1の手によるもので、法・施行規則等(出版当時のものではあるが)が巻末についており、正味の中身は160頁ちょっとという手頃な分量で、H27改正後の個人情報保護法の基礎的な部分(H27改正部分がメインとは断り書きはあるが…)が解説されている。文章も読みやすく、この分野の最初に読むべき本としても手頃なのではないかと感じる*2

 

H27改正のころは外資系企業にいて、グローバルのプライバシーポリシーの日本語化に関与したかしなかったか(別の人間がやったかもしれない)という程度(それより前については関与した記憶がない)で、断片的に学ぶことはあっても、あまりこの分野の本をきちんと読んだことがなかった*3ので、こういう形で本を読むと、理解不足の点が分かるなどして有益と感じた*4。手元において必要に応じて都度参照したいと思う。

 

本書を踏まえて、今回の改正法についてのインプットもこれからしておくつもり。通読可能な分量の資料*5として、二弁から出ている本と、水町先生のサイトの資料*6に目を通す予定。本来は、本書のupdate版で読みたかったところではあるのだけど...。

 

*1:板倉先生については、「板壁」でも有名...というと怒られるだろうか???某所でこの分野のご講演を拝聴したが、あまりの迫力に圧倒されるだけで終わってしまった...(滝汗)。

*2:もう一冊挙げるなら、おそらくは日経文庫の岡村弁護士の本であろうか…(こちらも手元にあるが、最新版(とはいえ本書と同時期のものだが)には目を通せていない...。)

*3:blogの過去ログを見ると何もしていないわけではないが、自分の中に何かが残っている気がしないのも事実...。

*4:実際の業務上の必要性が眼前に迫っていると身につく度合いが異なるというのは、こちらとしては実感するところではあるのだが。

*5:したがって某コンメンタールとかは含まれない。

*6:水町先生のサイトの資料には目を通したが、wordの簡易版も含めて読むと、徐々に解像度を上げていく形で理解することができるうえ、今後のto doについての記載もあるので、企業の担当者にとっても、今後すべきことを把握しやすいと思うので、有用と感じた。