これも図書館で借りて目を通したもの。
小林さんと中野翠さんのものはそうしている。文春の連載を集めたもの+αだけど、脳梗塞の闘病記は、先に目を通した「生還」にまとめられているのでその手の話はあまりない*1。ついでにいうと「奔流の中での出会い」と題された一連のものも、別途まとめられるということで含まれていない。
こちらが期待しているような時事ネタ及び最新(当時)の芸能ネタへの言及が少なく、古い映画・演劇などの話が多いのは、病み上がりの時期ということも考えればやむを得ないのだろう。言及されている対象を見聞きしていいない側としては、分からないとしか言いようがないが。それでも氏のエッセイを読み続けていると、前にも見た話がちらほらあったが、まあ、それも含めて、理解するべきところなのだろう(汗)。
ともあれ、脳梗塞前後の時期のものは、重めかと思って手に取るのをためらっていたのだが、「生還」も含めて、淡々としていたので、特に負担にならなかったのはめでたい限り。ご自身の言によれば、文章を書くことについて、深刻なダメージは残らなかったようなので、とりあえずは、引き続き拝読の予定。
*1:といいつつご自宅での日常については言及があり、読むと相応のケアを受けているのだが、この程度のケアを受けられるのはどの程度の層なんだろうかということと、それを僕らが氏の年代になったときにうけられるかと考えると暗澹たる気分になる。