腰が引けるのは

呟界を見ていて思いついた散漫な思考のメモ。

 

企業内法務*1が、腰が引けがちな助言になってしまう状況の一つとして、条件や留保付きであれば、goサインが出せるものの、その条件とか留保がむしされてgoサインだけ独り歩きする危険を感じるとき、というのはあるのかなと思ったりする。いいとこどりされる危険というところか。いいとこどりされて生じた事態のしりぬぐいに巻き込まれた経験があればそう感じてもやむを得ないのだろう。

 

もちろん、打ち合わせ議事録その他で法務としての見解を記録化・証拠化してそれを共有することは一定の歯止めになり得る*2。ただ、それは法務としての「保身」*3としては有用かもしれないが、ある種の「確信犯」に対しては、効力に限界があるし、この辺りは、法務と対峙する側の「弁え」が必要なところだろう。それをどうやって養えるかというのが、個人的には関心のあるところだが、あまりいい案が思いつかない*4

*1:例によってこちらの過去の企業内の法務担当者としての経験に基づくメモなので、この表現になっている。

*2:その労力を常にかけられるかという問題が別途存在するのはいうまでもない。

*3:これ自体必要なことだとは思うので、否定的な意味で言っているつもりはないことを付言しておく。

*4:事業部門内に法務系人材を置くというのは思いつくが(僕自身が初職ではそういう立場も経験した)、事業部門長が当該人材にかかる人事権を行使しうる状況で、かつ、当人からして「イケイケ」だと、ブレーキ役として機能しない可能性もあるので、そうした案が万能とは言い難いと感じる次第。