ブックカバーチャレンジ、のようなもの

面白そうなハッシュタグが回っているが、こちらの人徳がないのか、単にそういうものに乗らないと思われているのか(おそらく前者)、こちらに回ってこない。

まあ、回ってきても、7日にわけてやるのは正直面倒だし、次に誰かに「振る」のも面倒なのだが。

というわけで(謎)、7日分まとめてやってみることにした。

 

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順不同でコメントしてみよう。写真集が多いのは、ビジュアル的にインパクトがあるカバーのある本を選んだら、そうなったというところ。 

  • 究極超人あ~るは、リアルタイムでは今一つちゃんと読めなかったのだが、「部室」にたむろするというのには憧れた。高校では司書室にたむろしていたが、部室ではなかったので。それもあって、大学では、天文部の「部室」にたむろする時間が長くなったのだった。ファインダーの表示は、いかにも「光画部」という感じもする。
  • 早川文庫版のシャーロックホームズは、真鍋博さんのカバーの端正さと、ストランド誌掲載時の挿絵が良かった。内容面では、訳文が古めの新潮文庫版と異なり、文章が読みやすく感じたうえに、正典を変にばらしていないのも、良かった。
  • 百閒は、高校時代の図書室に旺文社文庫版が数冊あって、それを読んでハマった、のだった。内容の偏屈さもさることながら*1田村義也さんのカバーの美しさ・全体の統一感も秀逸。
  • 小林信彦さんの東京についての最初の単行本は、アラーキー氏の写真付き。カバーも小林さんの気負いのようなものも感じられて、個人的には好ましく感じる。
  • 森山大道さんは、写真も好きだが、エッセイも好きで、このエッセイ集は、表紙のセルフポートレートも何だかカッコよくて好みである。
  • 田中長徳さんのこの写真集は、氏の欧州での長期滞在を物語るかのような、カバーのトランクの存在感が一つ印象的。カメラオタクという面では、「天狗の団扇」(レンズターレット)が表紙に載っていて、真面目な写真家としての側面とカメラオタクの面と双方のバランスが取れているのが興味深い。
  • 桑原甲子男さんの写真は、氏ぐらいの間合いでのストリートスナップが個人的には好みということもあって、数冊の写真集が手元にあるが、カバーのインパクトという意味では、町の看板のインパクトの強いこの本を挙げてみた。分量が多く、じっくりと氏の写真を堪能できてよい本。

*1:昭和40年代になっても旧仮名をにこだわり続けていた偏屈さは、旧仮名でないと堪能できない気がするので、旧仮名のものしか買う気にならない。