うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち / 田中 圭一 (著)

帰り道にあるブックオフで見つけたので購入*1

メンタル面が今ひとつ安定しない(まあ,一年目の弁護士としてやっていて,はじめてのことが多いのだから仕方がないのだろうとは思っているのだが…)ところで,洒落にならなくなったときにどうするか,みたいなことを考える一助となればと思って購入した。

 

うつと,なんとか折り合いをつけられた方々のお話であり,そこまでうまくできなかった方の話もなく,また,実名を出している方々は,いわゆる「有名人」の方だったりするので,体験談のサンプリングが偏っているというような批判とかも,某所で見たが,個人的には,あまりに重いと,読む側にとっても辛いので,これはこれで良いのではなかろうかと感じた。

 

著者は,SNS上とかでは,普段は「お下劣」感満載だったりするのだが,本書ではそのあたりの発露はなく,自身の体験談と,その他の方の体験談の聞き役に徹しているのは,好感が持てた。

 

対応策として印象に残ったのは次のあたり。うつまで至らなくてもこのあたりは平素からのメンタル面の制御の仕方でも参考になるような気がした。

  • 脳を休ませて,身体の声を聞く。
  • 気分が落ちたときには,落ちた時にふさわしい,やるべきことをやればよい。
  • 自分を否定するものからは遠ざかり,自分を肯定してくれるものに近づく。
  • 小さな達成感を得られる「なにか」を見つける。
  • うつは,心の中にあって,それが様々な原因で出てきているので,出てくる原因をみつけて,それとの付き合い方を考える

 

 

 

*1:同じ時に,絶版で入手困難となっていて長らく探していた某実務書も発見したのだった…